半年間で1,000枚以上、等身大ポスターの作成も 子育て世代の写真撮影事情【ニンプスラボアンケート調査】

出産前はインスタ映えをねらった写真で占められていたスマホの写真フォルダが、産後は子どもの写真でいっぱい…という人も多いでしょう。子育て世代は写真を撮影する枚数が多いのもさることながら、関連消費への支出が多い世代でもあります。今回ニンプスラボでは、そんな子育て世代の写真にまつわる調査を行いました。

2020年01月23日公開

トピックス

調査概要

**回答比率(%)は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計が100%にならないことがあります。
*複数回答の質問については、回答比率の合計が100%を超える場合があります。

市場概要

日本初のカメラ機能付き携帯端末が発売されてから今年で20年(※1)。いまやスマホやタブレット端末などで写真撮影をすることは、私たちにとっては日常的な行動のひとつになったと言っても過言ではないでしょう。そのように撮影の頻度が増える一方で、誰もが写真を撮れるようになったことから「プロに写真撮影を頼む」機会が少なくなったり、デジタルでいつでも写真を見られるため「撮った写真をプリントする」ことが減ったりして、写真関連市場が冷え込んだ――そう言われることもあります。

写真撮影やプリント関連の支出については、たしかに減少傾向にあります。2000年では全国平均で年間8,100円だった写真撮影・プリント代の一世帯当たり平均支出額は、2018年にはその半分以下の3,373円となっています(※2)。

しかし大幅な減少が見られるのは主として50代以上の世代で、子育て世代に該当すると思われる25~34歳および35~44歳では、2018年時点でもそれぞれ8,355円、8,610円と、2000年の全国平均を上回る金額を支出しています。

以上のことを踏まえてニンプスラボでは、子育て世代が年間どれくらいわが子の写真を撮影し、撮影した写真をどのように活用しているのかアンケートを行いました。

〈参考〉 ●(※1)2000年11月1日、カメラを搭載した初の写メール端末「J-SH04」が発売されました:今日は何の日? - Engadget 日本版 https://japanese.engadget.com/2019/10/31/2000-11-1-j-sh04/ ●(※2)総務省:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯

調査結果

◆生後6カ月までに1,000枚以上撮影する人が3割超

写真を撮影した枚数を子どもの年齢(月齢)別に聞いたところ、誕生~生後6カ月までの半年間で1,000枚以上撮影した方が、じつに3割以上いることがわかりました。

お子さん(第一子)の写真を、何歳(何カ月)の時に何枚くらい撮影したかを教えてください

誕生~生後6カ月までに撮った枚数(回答数: 276)

その後の半年間(生後7カ月~1歳まで)でも1,000枚以上撮影している方は全体の1割以上(14.1%)。ただし「まだその年齢になっていない」と答えた方が半数いるため、実際の数はもっと多くなるかもしれません。

生後7カ月~1歳までに撮った枚数(回答数: 276)

◆スマホ写真も「印刷して残したい」派が多数

撮影した写真をどのように残したいかを質問したところ、1位になったのは「フォトブックを作成する」という回答。6割以上(61.5%)の方が選んでいました。続く2位は「プリントアウトしてアルバムに残す」(54.5%)。じつは多くの人が「撮影した子どもの写真は印刷して手元に残したい」と考えているようです。

スマホやタブレットの中にある写真データをどのように残したいですか? あてはまるものをすべて選んでください

(回答数:275)

「その他」の回答:

◆人気のニューボーンフォト撮影は2割が経験、等身大ポスターの作成も

写真共有アプリからネットプリント、出張撮影まで多彩に広がる写真関連サービスのうち、子どもの写真関連で使ったことがあるものについて聞いたところ、最も多かったのが「フォトスタジオでの撮影」(64.5%)でした。誕生の記念に家族でフォトスタジオでの撮影を…という人が多いのかもしれません。2位こそ「写真共有アプリ」だったものの、その後は「フォトブック」「年賀状・ポストカード」「写真店のプリントサービス」など、プリント系が上位を占める結果に。中には「等身大ポスターを印刷した」という驚きの回答もありました。

お子さんの写真関連で使ったことのあるサービスをすべて教えてください

(回答数:276)

「その他」の回答:

◆悩みは「探したい写真を見つけられない」こと

子どもの写真に関する悩みについても聞いたところ、「たくさんの写真に埋もれて、探したい写真が見つからない」(66.3%)、「大切な写真とそうでない写真とが混在している」(49.6%)、「写真があちこちに点在している」(41.7%)など、見たい写真を見つけられないことに関する悩みが上位を占めました。

多い人は半年間で1,000枚以上も撮影するわけですから、タイミングを見つけて写真を整理しておかないと、見つけるのがどんどん難しくなってしまうかもしれません。中には写真整理のアイデアをご教示くださった方もいました。それについては後述の自由回答でご紹介しています。

お子さんの写真に関わるお悩みのうち、あてはまるものをすべて教えてください

(回答数:276)

「その他」の回答:

自由回答(一部抜粋)

〈写真整理の悩み・欲しいサービスなど〉

「手軽にスマホで撮影できるのはいいけれど、どんどんデータがたまってしまい、整理に悩みます。膨大な写真から自動的にいい写真や動画をピックアップしてフォトブックやDVDにまとめてくれるサービスがあると、迷わなくて嬉しい」(東京都/30代)

「写真整理は第4(?)の家事と言う言葉を聞いてすごく納得した覚えがあります。どんどん成長していくかわいいわが子をせめて写真に残しておきたくてたくさん撮るのですが、その整理は本当に大変!放っておいても、スマホで撮影したものは時系列に並び、顔から検索できるほどに機能が充実していますが、やっぱりプリントアウトしてアルバムにしたり、フォトブックにしたりと紙媒体で残しておくことに安心感を覚えます」(大阪府/30代)

「子どもの写真と他の写真が混ざってしまうので整理する方法が知りたい」(大阪府/30代)

「撮影のシチュエーションについてお題を出してくれるアプリなどがあれば面白いなと思う」(愛知県/30代)

「夫と子どもの写真は(私が撮っているので)たくさんあるけれど、私と子どもの写真が少なく見返す時に悲しくなるので、ママと子どもの写真をイベントでたくさん撮れる機会があると嬉しい」(大阪府/20代)

「無料プリントやフォトブックが気になりますが、種類が多くて結局どこがいいのか迷います」(神奈川県/20代)

 

〈写真整理のアイデアなど〉

「写真整理はクラウドに子ども専用のフォルダを作って月齢ごとに保存している」(栃木県/30代)

「産まれたときに、写真共有アプリを家族全員で入れて使っています。個別に写真を送らず済むので便利です。いつ誰が見たかもわかるので、連絡を取れないときでも元気かどうかの確認にもなります」(千葉県/20代)

「毎日必ず写真は撮ります。多い時は50枚も…。マンスリーフォトブックと、1日1枚選んで、365日のアルバムを作成中です」(大阪府/20代)

「毎月アルバムとカレンダーを作って、アルバムは自分たちで保管して、カレンダーやポストカードは成長がわかるように自分たちだけではなく、祖父母にも送っています」(大阪府/20代)

少子化で市場は縮小しても、世帯あたりの支出増加が見込めそう

全体としては縮小傾向にある写真関連サービスですが、子育て世代についてはそうした流れと異なり、積極的にさまざまなサービスを利用して市場の活性化を促しているように感じられます。とくに、フォトスタジオや出張撮影、ニューボーンフォトの撮影など、撮影を体験すること自体にも楽しみが含まれる、体験型サービスを利用していた人の数は想像以上でした。

こうした傾向は子育て世代における特徴と考えられ、世代が入れ替わっても変わらないといえるでしょう。今後も少子化による人口の減少などで写真関連サービス市場自体は縮小しても、世帯あたり支出の増加は引き続き見込めるかもしれません。

「モノから“コト”への消費への転換」そうした時代の移り変わりが感じられる調査結果となりました。


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